スケッチこぼれ話
一昨日、スケッチ会に参加した。
成果はこの小品ひとつ。
溜川・旧水門あたり
<12×17> マルマンスケッチブック
9:30〜12:30の3時間半の予定で、 上手くいけば F 4サイズ が完成したかもしれない。が、ラフスケッチを描いた後、 大きいスケッチブックを開いたところで、通りかかりの人に声をかけられた。
地元の歴史に詳しい方だった。
溜川の由来に始まり、備中松山藩、干拓工事、高瀬船の往来、出羽の羽黒山 etc・・
話を聞くのは嫌ではないが、集中できない💦
話は切れ目なく延々と続き、11時もゆうに回った頃ようやく去った。
快晴で光が眩しく、眼も心配だったから、大きい絵は断念。ラフスケッチに着彩して終わることにする。
片付けをしていると先ほどの方が戻って来て、「少し前、家内を亡くしまして。いや、すみませんでしたね。邪魔をしてしまいました。」と。
歳とともに減っていく人とのかかわり。特に老年期を生きる身には、会話はいっそう必要ですね。
浜辺
秋の曇り日、一人スケッチに行く
1ヶ月以上も水彩画を描いていない。
パレットにしぼった絵の具は乾いて固まり、机にはうっすら埃が。
次第にこれが違和感なくなり始めていたところ、昨日は急に涼しくなり、陽射しも緩そうなので、久々にフラっと絵を描きに出かけた。
遠くへは行かず近隣で場所を探し、車から見えた海岸沿いの磯浜へ降りて描く。
まずは小さなサムネイル、のつもりが、結構描き込み。
<小型スケッチブック・マルマン製>
百円とは思えない優秀なこのスケッチブック。滲みもそれらしく出る。
そして高価な(?)スケッチブックへ
<21×27>
stillman birn スケッチブック、シュミンケアカデミー絵の具
思いのほか風が強く、紙があおられて絵の具が散らないよう注意が欠かせませんでした。
いつも何かしら忘れ物をしていて、今回は紙を止めるクリップを忘れ、逆に簡易イーゼルと椅子は持って行ったけれど使わずです。
浜辺では、2組の釣り人が通り過ぎた以外は誰も来ず。
岩場に絵の道具を広げて、独り、のどかな浜辺を占領です。
絵は完成まではいきませんでしたが、スケッチに出かけられたことが嬉しく、自己満足して帰りました。
あきらめる
今年の夏は予期しなかった病気が、胃腸や眼や頭といったところに表面化してきて、体調面ではサイアクでした。
暑い季節の間中、これらの不調からなんとか脱したいとそれぞれの病院に通い、悪習慣をあらため、友人から情報を得ては試したり。
痛みや変化に必要以上に敏感になって、不安のうちに多くの日々を過ごしました。
なんと時間の勿体無い。
そうして、今やっと気付いたのが、
あきらめること。
⚪︎諦める:望んでいることが実現できないと認めて、それ以上考える(する)ことをやめる
⚪︎明らめる:明らかにする(さとる)
この両方の意味であきらめることにしました。
この間、気持ちを支えてくれたのは、やはり家族と友人。
現状に感謝したいとも、思います。
鉛筆画/コリブ河
<18×11>
stilman & birn のスケッチブック、ダーウエントの色鉛筆
新しいスケッチブック。下手な絵を描くのがもったいなくて、上達してから使おうと仕舞っていたけど、このままでは全部埋めることなく終るかもしれない。
ならば、どんどん使いましょう。ということで、旅本をめくって、行った気分に浸りつつ写し描き。アイルランドの冷涼な空気と水の風景は憧れ。
エスキース/2022年8月③
昨日、人物のエスキース3枚目を描いた。
区切りとして、ミュージシャン3人のエスキースは8月中に終わらせたいという自分なりの決め事があって、それはどうにか果たせた。やっつけ仕事になったかもしれないけれど、絵はいつもどれも不完全だし、反省の山。これも山を積み上げる一枚になり、わずかでも土台を支える経験値に入ると思いたい。
<34×25 ランプライト紙>
ミュージシャンの三人目はギタリスト。
足(下半身)から描き始めたにもかかわらず、全体を修正しているうち下がつまってしまいました。ご愛嬌。
さて、これらのエスキースをもとに、少し大きい紙に一つの作品が描ければ良いのだけれど、今はその余力なし。当分の間は寝かせておくことにします。
エスキース/2022年8月②
峠を越えたものの、日中の直射はまだまだ厳しい。
眼のケアため、窓際を遮光遮熱のカーテンに変え、ブラインドをおろし、薄暗い中で絵を描く。
これでは色の判別がなってないと思いつつ。
<27×22 モンバルキャンソン紙>
前回の続きで、二人目はバイオリン奏者。
肌色はもっと赤黒く、シャツもストライプ模様でしたが、明暗を見やすくするため自分の描きやすいように変えています。
ほとんどの部分は一度塗り。影の濃い部分に少量の暗色を重ね塗り。
実物の哀愁ある顔が表現できず、強面になってしまいました。
エスキース/2022年8月
トスカーナ風景
<25×34 ランプライト紙>
季節は5月、イタリアはフィレンツェ。街を流れるアルノ川の左岸に、メディチ家ゆかりのピッティ宮殿という広大な屋敷があり、その敷地にあるボーボリ庭園を上へ上へと登ると天上庭ではこのようなパノラマがひろがっています。
訪れたのはもう10年も前ですが、たぶん今も景色はさほど変わっていないかと。当時の写真と記憶から起こしたので、スケッチでもなく中途半端なものになりました。
そのボーボリ庭園でのサプライズは、腰をおろした芝生の中で1ユーロ硬貨を拾ったこと!
あんな広い芝庭で、、。
もちろん届けませんでした。
その帰り道、酷い通り雨にあってびしょ濡れになったりもしました。
外でスケッチもままならない今、遠い昔の夢のようです。