風の道アートDiary

人生後半、描きたいものを、心より

椅子に想う〜天童木工のイージーチェア

今日は実用とアートの両面から、椅子についての話です。 

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 美しくて座り心地の良い一人掛けの椅子が欲しくて、ずっと探していました。
最近、腰痛の悪化に伴い座面の硬い椅子に長時間座ることが苦痛になってきて、必要に迫られ、ついに購入しました。 
天童木工とブルーノ・マットソンのコラボレーションで誕生したMathsson Seriesのイージーチェアです。呼称、Margarita。

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フレームはホワイトビーチ(ナチュラル色)、張地は布(アクリル・ウール混)、キャンバス地の上にクッションが重なったハンモック構造。
木部の手触りがつるつると滑らかです。フレーム が想像以上に白かったですが、これは経年により多少の変色があるのではと思います。届いた直後はファブリック独特の石油系の匂いがしましたが、2日も経たないうちに消えました。脚のジョイント部など細部に丸みがあって、温かみが感じられます。

 コンパクトで軽量、かつ北欧らしいシンプルで洗練されたデザイン。狭い部屋でも収まりは良いし、一人で持ち運べるのが嬉しいです。たかが椅子1脚のことでも、室内の雰囲気は変わりますが、この椅子は馴染みが良いというか、余分な主張がありませんから、良くも悪くも目立ちません。カラーは床や他の家具との相性から、カラシ色一択です。ファブリックを保護するため自作のパッチワークキルトをかけて使用しています。

ちょっと惜しい

ここまで良い点をあげましたが、若干の問題がないでもありません。
一つは、エアコンの下など、冷暖房の風の吹き出し口に近いところには置けない。(直射日光の当たるところも)
もう一つはヘッドレストのないタイプなので、リラックス度は今一つ。
といった点です。このひとつ目は、私にとって結構重要なところだったのですが。予定していた置き場所が、ちょうどエアコンの吹き出し口に近く、やむなく他に移すことになり、レイアウト上やや残念な結果になったのです。このことは事前に気づきませんでした。後で考えれば、当たり前のことではありますが・・・。
マットソンシリーズでは、より快適なハイバックチェアがあり、当初はそちらを検討していましたが、予算上厳しいことや、立ち座りの楽な点からこちらのロータイプにしました。できることなら両方あって居眠り用にはハイバックを、ちょっと座るにはロータイプをと言う具合に使い分けるのが望ましい。
今は、この椅子で読書したり、お茶を飲んだり、くつろぎの時間が過ごせて満足です。腰にも優しく、ホッとしています。

五重塔のある風景

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場所:総社市備中国分寺周辺
紙:マルマンスケッチブック
絵具:文房堂

所要時間:60分
現地での鉛筆スケッチと写真を参考にして描いたものです。ここでは、鉛筆の下描きの代わりに水彩絵の具の薄いグレーで大まかなデッサンをし、明暗の差を見ながらウエットインウエットで着彩しました。
国の重要文化財に指定されている五重塔は、それ自体が絵になりますからあえて強調せず、周辺の里風景と、空の雲が印象的だったので、そちらを主にしました

雲を描くのは最初のウォッシュが肝心です。まだ技術が及ばないためモクモクとした量感が出せません。また、実際には手前に枯れ野原があって、赤茶の中にセイタカアワダチソウの黄色が点々と、とてもいい図だったのですが、これまた力不足で描き損じてしまい、下5分の一ほどを切り落としました。細部は省略しています。

今回の現場スケッチの雑感です。

  • スケッチは場所選びが重要
  • 道具は最小限で良い
  • できれば座って描きたい(今回、イスを持参していなかった)
  • 一人で描くというハードルは意外と簡単に超えられる
  • 天候に左右される
  • 短時間に集中すること
  • 現場写真は撮って帰るのが〇

この中でも先ず、鍵となるのは場所選びだと思います。
トイレと水が調達できることを前提に、自分の興味を最大限引き出してくれる場所を探し当てるために、ひょっとすると思わぬ時間を取られるかもしれません。その場に立ってみなければわからない事で、心惹かれる対象は構造物以外にも人物であったり、空気感であったり。運よくすぐ出会うか、いつまでも見当たらないか、予測できない部分です。たとえ時間がかかっても、インスピレーションが得られる場所を見つけ出すということは、描くことにも劣らず重要なことだと思うのです。今回もそのことを強く感じました。

デッサン/人物

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クロッキー帳、2B鉛筆
所要時間:約45分

実物を描きたいのですが、モデルがいないので写真をもとに描きました。
手の大きさには注意したつもりなのにやや小さく感じます。(手のひらを広げた大きさは、顔と同じくらい。)長くなると集中できなくなるので、1時間以内を目安にしています。

スケッチ会の再開

スケッチ会に入会して半年が過ぎたけれど、コロナの状況が収まるまで、一堂に集まって行う会の活動は中止でした。が、数日前に10月例会実施の案内がありました。GoToキャンペーンに乗じてというのでもないでしょうが、戸外でのスケッチは3密を避けながら行うことが可能だと判断してのことと思われます。
私は初参加。明後日がその例会日です。
天気予報では明後日は雨です。たぶん会は延期になる公算が大。いずれにしても今回は描くというより、見学で終わりそうです。

鉛筆デッサン/自分の手を描く

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クロッキー帳、2B鉛筆使用
所要時間:各15分くらい
鏡を置いて、映った自分の左手を描きました。右手のように見えるトリックです。

水彩の本

図書館で水彩画の入門書を借りて読んでいるうち、これはと思う1冊がありました。
読書はもっぱら図書館を利用するので本を買うことは稀になりましたが、この本はじっくり何回も読みたいと思いネットで購入しました。
”水彩で描くポートレート”(メアリーホワイト著)です。
日本人作家による入門書では、「にじみ」とか「ぼかし」などの技法を大々的に取り上げ、初心者向けに手っ取り早くそれらを習得するべく解説しているものが多いのに対し、この本では水彩画の歴史から用具、技法、制作に必要な知識などがバランスよく書かれています。
先だって、湖や木立の模写をした時に、ドライブラシができないことを反省点としてあげました。けれど、今必要なのはそれではないと感じていました。優先順位からするとそれはもっと後でいいのです。
「初心者が知る必要のある彩色の基本は、ウォッシュ、グレーズ、ウエット・イン・ウエットである」と、この本には書かれていました。読んでいて腑に落ちることが多く、私の求めている答えが明確に表されています。絵を描くとはどういうことか、哲学的な思考も頷けます。
ただし、タイトルにもあるように人物画が主ですから、作例写真に風景や静物の占める割合は少ないです。数多ある風景スケッチの入門書などとは傾向が異なっていますが、いずれも根本は共通しているもので、どの分野でも十分役立つと思われます。

秋のバラ

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紙:maruman(16×12cm)
絵の具:文房堂

所要時間:1時間30分

バラの名前は、オータムサンセット。香りがとても良いです。開花から2日ほどで咲ききって、 あっという間に散っていくので、その間に何度も顔を近づけてかぐわしい匂いを堪能します。
興味は花とガラス瓶を透過する光。光っている部分を塗り残すのを忘れてしまい、水でふき取って、かろうじて白い光を表現しました。稚拙な小品ですが、見えたままが描けて自分なりには好ましいものになりました。

光や光の反射、それに影、これらを上手く描けたら制作がもっと楽しくなるのだろうと思います。

ビアレッティでエスプレッソを

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紙:ウォーターフォードSMサイズ
絵の具:文房堂
所要時間:2時間

秋になると紅茶やコーヒーが味わい深くなりますね。
今日は食器棚にしまってあったコーヒーメーカーを描きました。これはイタリアの一般家庭ではおなじみの La moka・ビアレッティ。一人用で高さ13cmくらいの小さなものです。何年か使って内部のゴムパッキンが傷んでしまい、今は使っていないのですが、部品があれば交換してまた使うつもりで取っています。
水を下に、細挽きのコーヒー粉を中間に入れ、ガス火に直接かけるだけ。作りは単純でも味は良いので、面倒なマシーンを買わなくても、これでエスプレッソが味わえます。

絵にしようとすると、ステンレス面の光のコントラストが強く、非常にメリハリが効いているのですが、そのままを写すと極端すぎる気がして控えめにしました。
コーヒーカップはグレー調のつるりとした陶器です。シックな色合いと魚模様の可愛らしさが伝えられたら良いのですが。(無理ですかね)

林檎

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紙:ウォーターフォード SMサイズ
絵の具:文房堂、ウインザーニュートン
所要時間:1時間30分

 新しく買った紙、筆、絵の具を使ってみました。
まず、ウォーターフォード紙。ブロックタイプは四辺が固定されているため、安定感があります。白さがやや眩しい。表面の凹凸は細目~中目でしょうか。描き始めの段階では水で波打つこともなく、やはり違うなと思いましたが、描き終える頃には紙の収縮によって中央部がブロックからはがれて浮いてきました。水を使いすぎ、もしくは水量の偏りによるものなのか?

次にリス毛の丸筆、ピカビア。たっぷり絵の具を含んで、ふわふわと柔らかい描き心地です。主に、背景となる空間には、これがあるといい表情がつくと思います。

そして絵の具。ウィンザーレッドを林檎の赤に使いました。鮮やかです。画像では特に赤味が強く出て、それでなくても鮮やかすぎる赤が、本当に真っ赤!になってしまった。実際の絵はもう少し黄色味もあり、彩度も低いのですが。

使い方に慣れておらず、自分のものになっていない画材あれこれ、でした。