風の道アートDiary

人生後半、描きたいものを、心より

ねずみ色

水彩絵具の混色で、もっとも多種多様に作られるのが、グレー・灰色ではないでしょうか。呼び名がグレー、灰色、ねずみ色とありますが、どれも同じと考えて良いと思います。
日本語では、この色のわずかな違いを様々に表現していますね。
殊にねずみには多くの呼び名がありーー薄鼠・白鼠・銀鼠・利休鼠・藍鼠・紺鼠・丼(どぶ)鼠ーーなどなど。この日本人ならではの、色に対する繊細な感性は誇りに思うところです。
これまでグレーには頓着せずにいましたが、侮るなかれ、この中間色を上手く使うことで、主役の色が引き立つのだと、今頃になって認識しました。
目下、チューブ絵の具と水を溶いて、冷たくそして暖かいグレーの世界に浸っています。


ねずみ色・習作 <F3 ・モンバルキャンソン紙>

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雑誌で見た”月下美人”をアレンジして描きました。実物は見たことがありません。
真夏の夜、人知れぬ間にひっそりと咲くらしい。
花の中心から伸びる長いめしべや、奔放に広がるガクの形に惹かれます。


朝の窓

朝起きると一番に、カーテンを開いて窓の外を見ます。見えるのは小さな庭とそれに続く隣家の裏庭と建物です。取り立てて変哲もない光景が、毎日そこにあるのを見ているだけですが、それでも不思議と飽きることがありません。

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今日も窓を開け、東からの光を眩しく受けて、風があるかどうか確かめ、庭の様子をぐるりと眺め、清々しい気分で一日を始められました。
この朝の瞬間が好きです。

その日の終わりに、時間を無駄に過ごしてしまったと感じることが多くとも、この時点では何かできそうな気がして、日々、繰り返します。

かく言う私の生活習慣は夜型で、幾度も修正しようとしましたが、どうにも抜け切れず、今も早起きは苦手です。