水彩画の水張り
水彩画の水張り する・しない?
”水張り” (描いている間に、水によって紙が曲がったり歪んだりするのを防ぐための下準備。)
水彩画を描く人のうち、この作業をしている人は何割くらい居るだろう? 水張りしたものに描いているのを見たことがなく、アマチュアの多くは省略していると思われます。
先日の美術館講座で、この水張りを習いました。
これは、自学で教本に沿ってしたことの検証(大げさ💦)になるテストパターン。
結果は、講座と自学での差異はほとんど無く、正しく理解できていたと言えそうです。
<自学での状況>
用具:水彩紙・パネル・水張り用テープ・刷毛・水の入った容器
- 水張りテープを四辺のサイズに合わせて、4本切る。
- 紙の裏面をハケを使って均等に濡らし、馴染ませる。
- 紙の表面を上にしてパネルに置き、中央から端へと紙を押さえ密着させる。
- テープの糊面側に水を付け、四方を止める。
- 一晩以上、放置して乾かす。
完了。
貼った直後は紙が波打っていて、失敗か?と思うも、翌朝には太鼓の腹のようにピンと張っていた。
< 講座での状況>
用具:水彩紙・パネル・水張り用テープ・スポンジ・水の入った容器
- 水張りテープを寸法に合わせて4本切る。
- 紙の裏面を水を含ませたスポンジで均一に濡らし、馴染ませる。
- 紙の表面を上にして、パネルに置く。
- 水張りテープを濡らし、紙を止めていく。紙のサイズが大きいので、2人で作業する。
完了。
直後、紙は波打っていたが、「少々のシワは大丈夫。」と、すぐ鉛筆デッサンした。
見比べて、どちらもほぼ同じ作業・手順であることがわかります。
教本を頼りに一人作業していて、これで良いのだろうかと不安だった部分が解消され、一歩前進です。
そして、受講することで、自学の手応えを得られたのが、何より収穫でした。
さて、”水張りをする・しない” については、近年では紙の質が向上し、しなくても差し支えないというのが大方の意見のようです。
簡単な作業だけど、面倒臭いのです。
描き損じることの多い私は、もちろんしない派ですが、水張りした紙に描く感触は、一度経験すると忘れ難い気持ちの良さがあります。作品として残すならば、きちんとした方が、断然良いと思います。
オータムサンセット。
この花が散るのが惜しい。
花を摘んでセットするのに時間がかかり過ぎ、それだけですっかり疲れ、肝心の描画は途中でギブアップ。こんなことの繰り返しです。