風の道アートDiary

人生後半、描きたいものを、心より

水仙の香り

スイセンを描いてヘッセの詩を思い出す

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紙:ウォーターフォード SMサイズ 裏面 
絵具:文房堂
所要時間:2時間

農協の朝市へ行って桃の花を買いました。大きな桃の枝の束に、水仙が一緒に結えられていて、可哀想なくらい窮屈そうでした。オマケ程度に添えられたこの水仙は良い感じ。桃の方は枝が大きく、花は小さい。どうも絵にするのが難しそうです。
今日は仕事が休みだから時間はたっぷりあったのに、確定申告の書類に目を通したり、片付けをしたりして、遅い時間になって描き始めました。
夕食後、ダイニングテーブルに置いて描いた水仙です。描いている間中、部屋の中はとても良い香りに満たされていました。 

スイセンの香りは
ほろ苦いけれど 優しい
それが土の匂いとまじりあい
なま暖かい真昼の風に乗って
もの静かな客人のように窓から入ってくるときは。

私はよく考えてみたーー
この香りがこんなに貴重に思われるのは
毎年私の母の庭で
最初に咲く花だったからだと。

     ヘルマン・ヘッセ